荷重移動
★其の1★

方法はイロイロあります

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加速するにも、コーナーを曲がるにも荷重移動は欠かせないことですが、まずは なぜ荷重移動しないといけないのかを紹介します。

舵を効かせたり、加速を得る為にはタイヤのグリップ力を得なければなりません。その グリップ力を得る為には、舵輪や駆動輪に"ある程度"の重量を掛けなければなりません。
なんで重量が必要なの?」って思うでしょう?

重量とグリップの関係を説明するには、"消しゴム"を思い浮かべていただければ イメージし易いかな?
消しゴムを机の上に置いて、前に進めてみると少しの力では、力無く"スゥ〜"と 前に進みます。そこで、少し上から押さえつけて前に進めてみると・・・
意外な程、動かないでしょ?え、動いたって?それは、"過荷重"によってひき起こされる アンダーだったり、オーバーだったりします。

上記の説明のように、荷重を掛けなくても掛け過ぎてもタイヤは滑ってしまうのです。

では、荷重移動はどうすれば起すことができるのでしょう?
もっともポピュラーな荷重移動は、ブレーキングとアクセルワークです。ブレーキペダルやアクセルペダルを踏んだり抜いたりすることで 簡単に荷重移動を起す事が可能です。

もう1つは、"ステアリング"です。意外と思われるかもしれませんが、ステアリングを切る事でも 荷重移動が行われているのです。
では、荷重移動のメカニズムを紹介します。

【ブレーキング】
ブレーキペダルを踏むと、"フロントタイヤ"に荷重が掛かり、ブレーキを抜くと元にもどってしまいます。

ブレーキペダルを強く踏めば、上記の説明のように過荷重が掛かり、ロックが起きます。逆に弱過ぎると車速を抑えきれず、止まり難くなってしまうのです。
コーナーリング中に軽く、ブレーキを踏む事で車を"前かがみ"の状態で入る事が出来、スムーズなコーナーリングが できるのです。これが俗に言う"ブレーキを残す"と言う事なのです。

【アクセルワーク】
アクセルワークで起こる荷重移動は、ブレーキングとは逆で、踏めばリヤタイヤへ、抜けばフロントタイヤへ移行します。これは、どの駆動系でも同じように 荷重が移動します。

アクセルを踏み込んだ場合、駆動系の違いによって動きが変わってしまいます。
FFと一部の四駆以外は、リヤタイヤがスライドしまが、FFと一部の四駆はフロントが浮き上がることによって"フロントタイヤ"が スライドします。

【ステアリング】
ステアリングを切ると前後方向ではなく、ナナメ方向に荷重が移動します。左に切れば左後ろから右前に移動します。右に切れば・・・その逆に荷重が移動します。

ステアリングの場合でも、フロントタイヤに荷重が移動するのですが、ブレーキングと違うのは"1本"のタイヤだけにしか 荷重が掛からないので、ステアリング操作が荒いとフロントタイヤがスライドしてしまいます。

【応用編】
コーナーリングに入る為に、ブレーキングを開始するのですが、アクセルを踏んだままコーナー手前に近付き、すぐにブレーキング・・・こんなことしてませんか?

上記で説明したように、アクセルを踏んでいるとフロントが浮いている状態ですよね?そんな状態からイキナリブレーキングに移行すると、コーナーリングに対しての 荷重移動を多く取らなければなりません。
単純に、アクセルを踏んだことによって2cmほどフロントが浮いているとします。その2cm+フロント荷重分のブレーキングをしなければなりません。2cm+荷重のブレーキングを してしまうと、どうしてもブレーキングに時間が掛かってしまい、コーナーリングスピードを上げられなくなってしまいます。もしかすると、オーバースピードのまま、突っ込んでしまい立ち上がりスピードも 上げられなくなってしまうかもしれません。

そんな、ムダなことをするよりはもう少し手前からアクセルを抜いてやって、車の姿勢を平行にしてからブレーキングしてやる方が、2cm分ブレーキを詰めることができるのです。
この方が、たとえオーバースピードで飛び込んでも"リカバリー"もラクに行えるでしょう。

もう1つの応用は、ステアリングとアクセルの連携によって起す"タックイン"があります。ステアリングを使う場合、タイヤ1本にしか荷重が掛からないのですが アクセルを抜くことによって、もう片方にも荷重が載るので意外と簡単にできると思いますよ。
ただ、あまりにも車速が高過ぎると、過荷重が掛かってしまいフロントタイヤがスライドしてしまうので注意してください。




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